アメリカのワシントン州にある街、シアトル。スターバックス発祥の地として日本人には知られていますが、港町として発展したシアトルは美味しいシーフードや新鮮野菜だけでなく、様々な人や文化も集まっており、見所はたくさん。
そこで今回は、2泊3日でめぐるシアトルのおすすめスポットをご紹介します。
俺的お勧めシアトルスポット12選
12. ビスケットビッチ – Biscuit Bitch
「ハーイ!ビッチ!今日は何にするの〜?」と冗談まじりの接客からお見舞いしてくれるのがこちらの「ビスケットビッチ」。モーニングとブランチのお店です。
日本人にはあまり馴染みがないのですが、アメリカではワッフルやビスケットを食事として食べます。卵や、ソーセージ、チーズなどと一緒に、ですね。例によってこのお店も「お食事系ビスケット」を提供しており、メニューとしてはかなり重め。
お腹が空いているうちに行かないとなかなか楽しめないかもしれないので、おしゃんで食べたことのないモーニングを試してみたい方はぜひ朝イチで行ってみてください。
もちろん、バターやバナナ、ホイップクリームなどが一緒のデザート系ビスケットメニューもありますので、ビスケットは甘い方がいいよ〜!な方はそちらをどうぞ。私はお腹と相談の末、ヌテラ、バナナ、ホイップクリームの甘い系ビスケットをいただきましたが、やはり甘いものは別腹ですね。案外ぺろっといけちゃいました。
11. ガム・ウォール – Gum wall, Ghost Alley Espresso
アメリカらしいシアトルの名所、その名もガム・ウォール(ガムの壁)。そもそもなぜこんなものができるようになったのか全く謎ですが、ここはみんながクッチャクッチャしたガムを壁に貼り付けていくという日本人の感覚からするとなんとも汚ならしい伝統のあるスポットです。
そのすぐ横に佇むようにしてあるのがGhost Alley Espressoという小さなコーヒー屋さん。老若男女、わんことその飼い主なども揃って訪れるコーヒーショップで、店員さんも非常にフレンドリー。小さくてかわいらしい雰囲気のお店です。
窓際には2〜3の席があるので、ここでコーヒーを注文すればこの反吐が出るガムの壁を見ながら一息つけます。GoogleMapsのレビューで一番笑ったレビューは「Nice staff, good coffee, and a view of the disgusting gumwall.」。中の様子はこんな感じ。
ちなみにこのコーヒーショップでもガムが販売されているので、シアトルに爪痕を残して帰りたい方はガムの購入もぜひ。
10. ビーチャーズ・ハンドメイド・チーズ – Beecher’s Handmade Cheese
パイクプレイスマーケットの中心地にあり、ピロシキピロシキやスタバの1号店などとも軒を連ねるチーズのお店、ビーチャーズ・ハンドメイド。シアトルとニューヨークの2店舗あり、連日大賑わいの人気店です。
外からはチーズ作りの様子を見ることができ、店の奥では店舗で作ったチーズを何種類か味見できます。ここの目玉はシンプルなGRILLED CHEESE(チーズトーストサンド)か、マカロニにチーズソースを絡めたMAC&CHEESE。道ゆく人の多くがこちらのマカロニを食べながら歩いているので、いかにこのマカロニが人気かわかります。
私たちはちょっともう既にお腹がいっぱいだったので、GRILLED CHEESEの方を注文。お腹がいっぱいなのに美味しいってどういうことでしょうか。俺の中の彦摩呂がうるさい。\(チーズの)外のカリカリと中のトロトロのマリアージュや〜!/
9. シアトル水族館 – Seattle Aquarium
食べ物ばっかりの紹介で気が引けるのでこちらもご紹介。その名の通り水族館です。個人的に癒し要素の高い水族館が大好きで、時間が許すようでしたのでこちらも行ってきました。土日はチケットを並ぶ列がすごくって、行列見るだけで「もういいや〜!」という気分になるのですが、まあ待ちなされ。
同水族館ではオンラインチケットも購入可能な上、受付付近にはWifiも完備。当日いきなりでも、サクッとWifiにアクセスしてオンラインチケットを購入してしまえば行列なんかちょちょいのちょいっとパスできます(気持ちがいい)。
中にはイソギンチャクにタッチできるスポットや、4歳児くらいの大きさはありそうな巨大タコ、ラッコやカワウソなんかもいて、子どもも大喜び。ラッコがこんなに間近で見れたの初めてです!かわいい!私も大喜び!
シアトル観光の束の間の癒しとしてご利用ください。
8. テイラー・シェルフィッシュ・オイスターバー – Taylor Shellfish Oyster Bar
グイダック(Geoduck)という貝をご存知でしょうか。グイダックはシアトルなど、北アメリカでもワシントンのあたりで採れる貝の一種で、拳2個分ほどはあろうかという巨大な貝殻から伸びるのは「それどうやって貝殻に収めるの?」と思わずにはいられない、これまた巨大な身。
貝殻の幅の2倍以上はあるかという長さと太さが相まり、なかなかグロテスクというかセンシュアルな見た目をしています。サンフランシスコでもアジアンスーパーマーケットなどでたまに見られるのですが、最近は乱獲によって数が減少し、値段は高騰している模様です。
そんな訳で、せっかく産地に来たのだからグイダックを食べてみたい!と思い探したのがこちらのお店「テイラー・シェルフィッシュ・オイスターバー」。スターバックスコーヒー・リザーブド・ロースタリーからほど近い場所にある、甲殻類や貝を専門に扱うお店で、店内には大きな水槽と、グイダックをはじめとする様々な生き物が鎮座しています。
ここではグイダックを刺身形式で提供しており、カレー風味のスパイスが効いたグイダックはさながら刺身というよりカルパッチョか。味は普通に貝ですね。はい。まあでも知れて良かったです。これも経験。
個人的には、COCONUT PORTERという黒ビールも美味しかったです。ふんわりココナッツの香りと、チョコレートのような香ばしい苦味が、グイダックのちょっとエキゾチックなソースに合います。あと隣のおじさまがたが生牡蠣をプレートで頼んでいて、お腹に余裕があればそれも注文したかったです〜!あれ多分正解です!
7. チフリー・ガーデン・グラス – Chihuly Garden and Glass
チフリー・ガーデン・グラスはシアトルのランドマーク、スーペースニードルの真下あたりにあるガラスアートの美術館です。ここではチフリーさんというガラス職人の方が手がけた、息を飲むような美しいガラス作品の数々が展示されており、なんと展示は外にまで及びます。美しく整えられたお庭にも植物を醸したようなガラス作品があり、日本とは異なった、新しいテイストのアートを肌で感じることができます。
ここは作品自体も大変素晴らしいのですが、作品と、それに伴う展示もすごく大掛かりなので、「外なのにどうしてこんなにガラスが綺麗に保たれているんだろう」「こんな大きな作品、どうやって飾ったんだろう」といった視点でも楽しめます。
この近くにあるInternational Fountainという公園にある大きな噴水も見所で、晴れた日に芝生で寝転がるのもまた一興ですよ。
6. シアトル大観覧車 – The Seattle Great Wheel
こちらもシアトルのランドマークタワーの1つ、シアトル大観覧車。私はナントカや煙と同じく高いところが好きなのですが、動いているものに乗っている方が好きなのと、立地の利便性によりスペースニードルではなくシアトル大観覧車をチョイスしました。
この観覧車、何が面白いってスピードが早いこと。私、これまで日本の観覧車にしか乗ったことないので他国の観覧車については存じ上げかねるのですが、少なくともここシアトルの観覧車は、乗り口が5つあり、5組ずつ都度停車して客を乗せてから(全部の箱が埋まったところで)連続3回転する仕組みなんですね。客を総入れ替えしてから3回転。そのため最初の方に乗せられた人は体感4回転するイメージです。大丈夫ですかね、これ、伝わってますかね。
日本のようにゆったり回りながら人が入れ替わる訳ではないので、外から見ても、中から見ても体感かなり早い観覧車を体験することができます。タイムラプス映像はこちら。
スムーズな利用にはチケットの事前購入がおすすめです。公式サイトで予約し、発券されたものを印刷で見せればサクサク行列を進むことができます。
5. スターバックス1号店 – Starbucks
話のタネとして1度は訪れたいスターバックスの1号店。現在ではセイレンというグリーンの人魚がトレードマークのスタバですが、1号店はオープン当時の手書き感溢れるロゴを今なお採用中。中はいたってこじんまりとしており、見上げるとそこにはコーヒー豆で作られた豚ちゃんや、1号店ならではの限定グッズなどが並んでいます。
噂には注文した商品の「カップ投げ」が見られると聞いていたのですが、少なくとも私たちがいた時はそのようなことは起こりませんでした。やはり普通に作る人が自分で取った方が早いからでしょうか。店内の様子はこちら。
このスターバックス1号店、パイクプレイスマーケットのすぐそばということもあり、日中は行列必須です。朝早くか、案外夜が空いているので、お店の前でゆっくり写真を撮りたい方はそのような時間に行ってみるのが良いのではないでしょうか。
4. スターバックス・リザーブ・ロースタリー – Starbucks Reserve®︎ Roastery
スターバックスのスペシャル版とでも申しましょうか、こちらはスターバックスの通常店舗と異なり、この大きな店舗でコーヒーの焙煎やアルコール提供なども行なっているスターバックスの超本気⭐︎店舗。2019年、目黒にも同様の店舗がオープンしたことも一時話題となっていましたが、こちらはその本場です。ちなみに広さは目黒の方があるらしいです。
中はざっくり3つのセクションに分けられており、概要は下記の通り(意訳)。
1. メインバー – MAIN BAR
メインバーではハンドクラフトによるコーヒーをそりゃもうスンバラシイスターバックス・リザーブの豆と共にご提供。
The Main Bar offers coffee drinks handcrafted with our extraordinary Starbucks Reserve®︎ beans.
2. エクスペリエンスバー – EXPERIENCE BAR
ここはあなた自身の身を、スターバックスでも特に優れたアート、サイエンス、技にじっくりと ひ た す 場 所。
This is a place to fully immerse yourself in the art, science and craft of our rarest coffees.
3. ミクソロジーバー – MIXOLOGY BAR
我らのハンドクラフトによるカクテルがバーテンダーとバリスタのマリアージュにより織り重なって1つのアートに…!ああっ!(?)
Our handcrafted cocktails weave the skill of bartender and barista into a single art.
ちなみに私は酒にこだわりはありますがコーヒーにこだわりのない女ですので、今回の旅行で2回、この店舗に訪れましたがどちらも利用したのは3のミクソロジーバーのみとなります本当にお疲れ様です。店内の様子はこちらから。
中にはベーカリー(スターバックスと提携している別店舗かな?)が併設されており、スターバックスの域を超えた素晴らしいペストリーやサラダ、ケーキなども味わえます。
私たちが利用した3のミクソロジーバーはアルコールを提供するバーと同様の体裁となっており、注文してから去る時にお会計。手の込んだfancy〜!なカクテルを作ってくれますよ。
私が頼んだのはSTARBUCKS RESERVE®︎ SOULEVARDIERというウイスキーのカクテルと、THE WHISKEY CLOUDというアイリッシュコーヒー(HOT)。
私は特段スターバックスのファンでもないのですが、こうした体験に重きを置いたサービスは単純に楽しいですね。エクスペリエンスを提供、ってなんかわかるわ。たまにはこういう贅沢も良いものです。
3. 鴨葱 – kamonegi
お店の名前におや?と思った方も少なくないはず。それもそのはず、こちらは日本人の方が経営しているお蕎麦屋・天ぷら屋さんです。予約必須。こちらはシアトルの方にも蕎麦の美味しさを知ってもらいたい!という想いからオープンしたお店なのだそうで、オーソドックスな鴨南蛮もありつつ、前菜やその他の蕎麦メニューは一風変わったメニューも取り揃えられており、さながらアメリカと日本料理のフュージョンとでも言いましょうか。
お店はオープンの16時からすでに大賑わいで、私たちが訪れたときはシアトルの中華系の人がたくさん訪れていました。多分日本人がシアトル観光に来ると、こうした日本人経営のお店は敬遠しがちなのかな…と想像するのですが(現に私がそうでしたから)、今回の来店を機に考えを改めました。
日本人の舌に合わせられた料理ではなく、アメリカ人にも受けるようにと作られた日本料理は、単純な和食を食べるのとは全く異なった別の体験であり、お料理から受ける印象は180度違います。もちろん、日本にも和風をアレンジした創作料理はあるのですが、ここでは食材などのチョイスがアメリカならではだと感じました。これは「アメリカにある和食」じゃないと味わえないと思います。
今回私たちがいただいたのは上から順に、
フォアグラ豆腐
実は動物虐待的な観点でカリフォルニアではお目にかかれなくなってしまったフォアグラ。ワシントン州ではまだ合法のようです。これを前菜にして飲む酒のうまいことうまいこと。
タコのテリーヌ
こちらはゼリー寄せタイプのテリーヌで、なんと上には桃とセロリが乗っています。透き通った出汁のゼリーには山椒を思わせる香りが口から鼻に抜けていき、何とも爽やかな一品。そして何より面白いのは、生のクミンが添えられていること。私、生のクミンなんて初めて食べました。乾燥のものより香りが強く、フレッシュな香りがタコとよく合います。
鴨葱(南蛮)
基本の鴨南蛮です。出汁がしっかり出ていて上品なお味でした。こちらは一般的な鴨南蛮かと思いますので、日本在住の方でしたら他の変わりダネを食べた方が面白いかも。さすがKAMONEGIという名前を看板にしているとだけあって、鴨はすごく肉厚で、味が濃かったです。熱で甘くなったねぎと一緒にすする蕎麦はなんだか安心感のあるお味ですね。落ち着きます。
エビのビスク(せいろ)
こちら変わりダネ蕎麦です。ここの蕎麦は基本的に、せいろと南蛮のどちらかを選べるようになっています。私は食べ終わった後の蕎麦湯割りが大好きなので、せいろを注文しました。このエビのスープの濃厚なこと!スープに青海苔もたっぷり入っていて、青海苔・えび好きなら是非とも注文すべきです。最後の一滴まで飲み干しちゃいました。また食べたいです。
チーズケーキ
大阪チーズケーキ…だったかな、中はふわふわ日本風のチーズケーキです。上に乗っているのはリーキでしょうか。お腹いっぱいだったのですが重たくなかったので、結局ぺろっと全部食べちゃいました。
最後に飲んだハバネロ梅酒もなかなか。梅酒の中にツンと来る唐辛子の刺激があり、なんともユニークなお味。
ちなみにこのKAMONEGIから10分ほど歩いたところに、Fremont Trollというストリートアートがあります。なんと彼が手にしているのは本物の車だそうで、そのユニークさからシアトルの撮影スポットとなっています。
KAMONEGIにお立ち寄りの際はこちらも訪れてみれはどうでしょうか。
2. ピロシキ・ピロシキ – Piroshky Piroshky
大事なことは2回言うタイプのピロシキ屋さんです。ピロシキとは、ロシアが発祥の、小麦の生地に具を詰めて焼いた料理。こちらのピロシキ・ピロシキはパイクプレイスにある名物店のうちの1つですので、特に行きたいところがないのなら、とりあえず足を運んでおいて損は無いと思います。
ここのピロシキは、パイ生地に牛肉と玉ねぎの炒め物を詰めたオーセンティックなタイプのものから、ベーコン・チーズのようなアメリカナイズされたものまでさまざま。メニューはこちら。
私のおすすめは断然オーセンティックな牛肉です。生地にもバターがたっぷり練りこんであって、牛肉の旨味がぎゅっと詰まっているので冷めても美味しいんです!周りのサクサクパイ生地もたまらんです。大変リッチな味わい、大変よろしい。
ここにはアップルシナモンのような甘いパンもあります。甘党の方はそちらもぜひ、と言いいたいところですが、個人的にはいまいちだったのであまりお勧めはしません。
1. パイクプレイスチャウダー – Pike Place Chowder
パイクプレイスに来たならクラムチャウダーは食べておかねばなりませぬ。なりませぬぞ!
クラムチャウダーはまあ、一種のシアトル名物です。「とりあえず食べとけ!」的な。日本に来たらスシ食え!みたいなもんですね。
中でもここのパイクプレイスチャウダーが一番有名で、名前の通りパイクプレイスに1店舗、ちょっと離れたビルの4階にもう1店舗あります。前者の店舗は、土日だと11時の開店時間で既にに長蛇の列ができてしまうので、並びたくない方は後者をお勧めします。味は変わりませんから…。
「映え」重視の方は、くり抜かれたサワードウ(ちょっと酸味のあるパン)にスープが注がれたクラムチャウダーがお勧め。いろいろな味を見てみたい方は、4種類の味がちょっとずつ試せるメニューもあります。あと、私たちは食べそびれてしまったのですが、隣の人が食べていたロブスターサンドイッチもめちゃくちゃうまそうでした…。
パイクプレイス前の店舗の方に行かれる方は、お店の正面にあるRachel’s Ginger Beerというお店のジンジャービールを飲んで並ぶのもおすすめです!ここは気になる味を購入前に試飲させてもらえるので、納得の味を見つけてからドリンクを購入できます。私のおすすめはオリジナルとブルーベリーです。
さてクラムチャウダーについては、アイヴァーズフィッシュバー (Ivar’s Fish Bar)という、パイクプレイスから海沿いを歩いて20分くらいしたところにも有名店があります。別の日などに食べ比べてみてもいいですね!
ちなみにアイヴァーズフィッシュバーではフィッシュアンドチップスも美味しかったです。外で食べてるとカモメがすんごい寄ってきます。店の前にアイバーさんがカモメを餌付けしている像があるので、創業時からの伝統なのでしょう。油断してると食べ物かっさらわれるので注意が必要です。
シアトルめちゃくちゃ楽しい
そんな訳でシアトルを堪能しつくしました。本当はもっと紹介したい場所があるのですが、ちょっとキリがないのでこの辺にしておきます。
私たち2人とも食べることばっかり考えているので、結局食べものばかりの紹介になってしまいましたが、今思い返しても、のんびりとした天気のあの街を、食べ歩きしながら周るのが何だかんだ一番楽しかったです。他の観光地は次の食事までの前菜。ただの準備運動です。笑
シアトルはサンフランシスコと違って街全体がビジネスライクな雰囲気でなく、どちらかというとあったかい街です。気取らずに楽しめる場所だと思いますので、ぜひチャンスがあれば旅の候補先に入れてみてください。