どうもこんにちは。のりっくです。
一時的な厭世から広告の仕事をわずか6カ月にして退職し、店舗に立つ仕事をするようになって2カ月が経ちました。
立ちっぱなしの職場は足がむくみ、仕事終わりには10歳くらい老けたような心持ちにはなりますが、不思議と気持ちの良い疲労感。
座り仕事特有の腰痛や肩甲骨周りの肩こりからも解放され、やはり人間は主な時間を座って生きる動物じゃないんだなーとほとほと実感した今日この頃です。
人の身体の構造は座ることを念頭に作られてないのね。。
一日の大半を座って生きる人々が2世代、3世代……と続いたら座ることに特化した体つきに進化したりするのだろうか。 異常に短足な人間とか。 私のことか。
何にせよ、ホットケーキです。
実は神保町小川町の交差点から神保町に向かう道すがら、いつも長い行列を作っている店があり、通るたびにどんだけ美味いんかと気になっていました。
ホットケーキに長蛇の列て。 ホットケーキに、長蛇の列。
その上このあたりのバーのマスターから仕入れた情報によると、このホットケーキ屋は平日も11時オープンだというのに10時半から既に並んでいるらしいです。
ディズニーランドかて。
私は行列に並ぶのが耐えられない病気なので、 大抵そういうお店に行くと、並んでいるその間に別のうまい店でも探して入り、そのまま当初の目的を忘れて別の2件目にしけこみます。
ですが、どうやら人間は並んだ方が脳の報酬系が刺激され、美味しく感じるのだそう。なるほど私は感情面で損していたのか。
「行列に並んだこと」と「うまくなかった」ことは対立関係ですが、行列に並んだという行動は変えられません。
なので、並んで得たものへの評価を
「期待とは少し違ったけど、それなりにおいしかったよね」
などと解釈することでその対立を無いものとするらしいです。
心理学ではこれを「認知的不協和」と呼ぶそう。
ただそんな小難しい論考を振りかざさなくたって、みんな自分を騙し騙し生きてることは容易に想像つきますよね、、、
はい、何にせよ、ホットケーキです。
行列に並ぶことが心理的に食べ物の味を良くする可能性があることは分かっておりますが、その上でやはり並びたいかと言われれば答えはノー!
平日の昼間。
ちょうどこのホットケーキ屋から徒歩5分のところに友人宅があり、平日に休みが取れる私は完全に勝ち組。
開店の11時ピッタリに店に着きましたが、店の方も答えはノーでした。
平日なんぞに休日を取る生活をしていると、世の中が盆なのか正月なのか分からなくなってくるものなんですね。
退却退却〜!
気を取り直し、次の週にも全く同じ時間に向かいました。
店に着くとすでに10人くらいが並んでおり、辟易しながら列の後ろに並びました。
何せ、こちらは先週から待っているのだから脳の報酬系が刺激されている(はず)。
やれどれくらい待たされるのだろうかと思ったら、どうやら開店が遅れていたらしくすぐに扉が開けられ、問題なく中へ通されました。
ここの目玉はホットケーキとフレンチトースト。
どちらも石窯で調理できるからでしょうか。
石窯焼カレーやシチューなどもありました。
先に通されてホットケーキを注文し、早10分。
隣に老夫婦が着席したのですが、彼らが注文後、どうやら石窯がいっぱいなのだとかで、1時間待つであろう旨を店員が老夫婦に告げていました。
老夫婦、水を飲み干して退店。
その後、同じ席に祖母、母、子どもの女3世代が着席。 シチューやホットケーキを注文後、20分経過で子どもがしびれを切らし始めました。
それらを見ていた私は、
「おお、私は済んでのところで1時間も待たずに済むのだろうか。
せいぜい30分くらいかな」
と思っていたのですが、結局ホットケーキが来たのは12時ピッタリ。
店員よ、なぜ私には1時間待つ旨を言わぬ。
急ぎでもなし、一人で本を読んでるだけだったから別にいいんだけどね。
肝心のホットケーキは石窯よろしく、外はカリカリ中はふわふわのホットケーキでした。
皿の端にはホイップクリームがたっぷり、ミントが添えられ、ミルク入れにはメープルシロップがこれまたたんまり注がれています。
トップには有塩バターがひとかけ。
厚さ5,6センチ、直径25センチはありそうなスポンジは、クリスマスの少人数用ホールケーキを思わせるボリュームで、今どきの糖質制限ブームに風穴を開ける勢い。
食べきる最後まで何かしらの付け合わせがあるのが良いですね。
メープルシロップはたっぷり使っても余るほど。
ホットの紅茶はポットでサーブされるのも。
アールグレイがあるのも大変良いです(ミルクが添えられるともっと良い)。
Noritakeのティーカップとソーサーは素敵でしたが、ポットはプラスチックであるところに中途半端な庶民らしさが垣間見れていやー渋いな。
注文してから1時間。 確かに腹が減っているとしびれを切らしそうなものですが、ここは食事と言うよりお茶をするところ。
本屋街であるこの神保町で、小腹が空いた時に、ゆっくり本を読み、ちょっとデザート。
そういう時間の使い方としてこの店はすごくいいなと思いました。
私たちは料理が早くサーブされることに慣れ過ぎていますね。
ちょっと落ち着きましょう。
Tam Tam
1 Chome-9 Kanda Jinbōchō, Chiyoda-ku, Tōkyō-to 101-0051
03-3295-4787